自動車及び土木機械・船舶・工業用・農業用エンジン等の排気ガスによって大規模に大気が汚染され、それを通じて多様な呼吸器疾患および肺病変を、すなわち気管支炎、喘息、肺癌等を人々にもたらします。そして排気ガスは身体の抵抗力を弱め、風邪にかかりやすい体質をもたらし、またアトピー性皮膚炎の重要病因源となる等、人々を苦しめます。
排気ガス中に含まれている炭化水素は、強い紫外線の下で化学反応をおこし「光化学スモッグ」を発生させ、私達の目や喉に耐えがたい刺激を与えます。NOxが空気中で溶解することで生ずる「酸性雨」は、動植物の育成環境を激変させ同じようにして生ずる酸性霧…酸性度は一般にこの方が高い…は私達の肺まで入り込み、長期的にその組織を破壊します。
CO2、その他「温室効果ガス」は、地球温暖化の大きな原因となります。ディーゼル車から排出される浮遊粒子状物質(PM)は、洗濯物を汚し、花粉症の症状を悪化させ、何よりも顕著な発癌性を持っています。「エコマッハ」は、燃焼を向上させることによって排気ガスをきれいにし、人々の住む地球に優しい環境を提供します。
一般的な排気ガスが人体に及ぼす影響 【排気物質】人体に及ぼす影響(許容量)
【一酸化炭素】血液中のヘモグロビンと結合して、ヘモグロビンによる各組織への酸素の運搬作用を阻害する。人体の場合、一酸化炭素…ヘモグロビンが10%以上になれば自覚症状がでる。20%になれば頭痛、めまいその他の中毒症状を発し、60%に及べば死亡する。
心臓機能や循環器の障害、貧血症の人、子供は一酸化炭素に対する感受性が強いので中毒の危険性が大きい。
(100ppm)
【窒素酸化物】目の角膜を刺激し、呼吸に急速な喘息性の症状を与える。
(一酸化 25ppm二酸化 5ppm)
炭化水素 オレフィン系炭化水素と二酸化窒素の混合物は紫外線により、オゾンを生じ、眼の角膜を刺激するほか農作物や植物に害を与え、またスモッグ発生の要因となる。黒煙に付着して、浮遊する多環性炭化水素は発癌性物質がある。
フォルムアルデヒド眼や呼吸の粘膜を刺激する。
(5ppm)
【亜硫酸ガス】粘膜を刺激し気管支炎、喘息をおこす。慢性的には血管抵抗の増大、肺性高血圧をおこし肺性心となる。
(5ppm)
【鉛化合物】微粉は肺の深部に吸着して血液に吸収され、赤血球の成長を阻害すると考えられている。なお、4エステル鉛は特定劇物取締法に指定されている毒物で、気散して皮膚に付着し吸収される。(150g/m3)